平成25年度 入学式式辞

 

式 辞
 校庭の花々が咲き誇り、まさに春爛漫のこの良き日、本校第六七回入学式を挙行いたしましたところ、尼崎市教育委員会教育長代理として 学校教育課 係長 岡本修一(おかもと しゅういち)様をはじめ、小学校の校長先生、地域の皆様、PTAの皆様の多数のご来賓の方々、保護者の皆様のご臨席を賜り、まことに有難うございます。高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。
本日入学された一四四名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの入学を本校教職員、在校生一同心よりお待ちしておりました。
さて、本日から皆さんは  小田南中学校の生徒となりました。制服の着心地はどうですか。
 今朝、中学校の校門をくぐって同じ新入生の友達に出会ったとき、今までの私服の姿を見慣れていた友達が随分大人っぽく見えたことと思います。同じように新入生の皆さん一人一人がまわりの友達からは大人っぽく見えているのです。電車も大人料金になりますし、小学校時代の児童から生徒に呼び方も変わります。子供から一段階ステップアップします。中学生になるということは、自分が属する集団に対して、責任を持つ年代になったということだと思います。気持ちも新たにそのことをしっかり自覚してほしいと思います。当然のことですが、地域の人は、中学生として、小田南中学校の生徒として、皆さんの行動を見守ってくれ
ています。生徒一人一人の行動が小田南中学校の生徒全体の名誉になったり不名誉になったりするのです。個人ではなく、小田南中学校の一員として大きな責任があるということも自覚してください。そのことを踏まえて、これからの中学校生活を充実したものにするために、新入生の皆さんに次の二つの言葉を贈ります。
 一つ目は、しっかりした目標を持ってその達成に向けて努力することです。目標を持って中学生活を過ごしている人と何となく学校生活を過ごしている人とでは三年間で大きな差がついてきます。天才と言われる人はごくわずかの人に過ぎません。大多数の人は、一歩一歩の積み重ねの結果、成果を出しているのです。
しかし、最初からとてつもなく大きな目標を立てるのではなく、身近なものから初めて下さい。例えば「絶対に遅刻をしない」「家庭学習を毎日二時間する」「クラブ部に入ってレギュラーになる」などです。勿論、目標を立てれば目標実現に向けて努力をしなければなりません。その努力が大切なのです。常に努力する姿勢を持ちつづけて下さい。
 中学校は小学校と大きく違うことがあります。それは、三年後卒業する時までに三年間かけて全員が自分の力で自分自身の進路を決めなければいけません。そのためにも将来的には、進路への目標を早く持ってほしいと考えています。
二つ目は、豊かな心を持とうということです。豊かな心とは、美しいものには美しいと感動できる心、悩んでいる仲間には、そっと手をさしのべるやさしさや思いやりの心を持つということです。勿論、いじめなどは人間として絶対に許せませんし、黙って見ていることも絶対駄目です。相手の立場に立って考えられる人になって下さい。
話は変わりますが、最近、テレビCMの影響で今や流行語になった『いつやるか? 今でしょ! 』について耳にした人もあるでしょう。予備校の講師の最新著作です。本書はずばり、何事にもグズグズしないで、『今やる! 』ことの重要性を説いた、生き方ノウハウの本です。やらないといけないのはわかっているのに、先送りして後悔、失敗してしまう。そうならないためにはどうしたらいいのか。50の法則を著者が教えます。皆さんは、本校に入学し、三年間勉強、クラブ活動など努力しなければならないこと、「今やらねばならないとわかっているのに、先送りして後悔、失敗してしまうことのないように」、先輩そして、本日入学した仲間と、互いに励まし合い、支え合い頑張ってほしいと思います。
 最後になりましたが、保護者の皆様、本日はお子様のご入学おめでとうございます。小学校に入るまでの六年間、そして小学校での六年間、いろいろな苦労がおありだったことと思います。今日お子様を中学校にお迎えすることができました。今日から三年間大事なお子様をお預かりいたします。今、中学生を巡っては、さまざまな課題がありますが、家庭・保護者との連携のもと、私ども教職員心を一つにしてご期待にそえますよう努力してまいります。どうぞご支援ご協力を賜りますようお願いいたします。
 
以上をもちまして式辞といたします。
 
平成二十五年四月十日
 
尼崎市立小田南中学校
    校長 平垣 新一