「わかる」とはどういうことか?(進路通信image第27号)

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わかるとはどういうことか?

「勉強の仕方がわかりません」

 
懇談で、ある女子生徒からこんな質問があった。「受験生が何を今さら!」とは思いません。わからないことをとことん「訊く」のは、GLTの鉄則です。すばらしい。勉強が「できた」「わかった」とはどういうことなのか、改めて考えてみよう。
先日、年長組の娘に、保育園からクリスマスプレゼントが配られた。なんと、けん玉。「わたし、あんまり好きなじゃないし・・・」と気乗りしない娘を横目に、ほぼ30年ぶりにけん玉を手にとった。昔は得意だった。できるはず。そう思ってやってみるが、できない。少年時代のぼくは、「もしもしカメよカメさんよー」と歌いながら、リズムよくできていたはずだ。何度くりかえしたかわからないぐらいチャレンジした。やっと、できた。「よっしゃ!」。成功したときのスカッとした感覚を久しぶりに味わった。となりで見ていた娘は、終始興味を示さなかったが。
 
けん玉の「できた」は目に見えるから、わかりやすい。では、勉強はどうか。勉強の「できた」は「わかった」である。社会科の授業中、「『わかる』とはどういうことか?」と問いかけてみた。
「理解すること」。あるクラスの男子生徒が、即座に答えた。
「なるほど。じゃあ『理解する』って?」「うーん、『わかる』っていうこと?」
「・・・」。永遠に続きそうになったから、止めた。
ほかにも意見が続々と出てきた。「知識が増えるということ」「同じ問題が出たら、次は正解すること」
さすが、いいところまで来た。もう一息。すると、するどい生徒がズバリ。
「人に説明できるということ」
 
お見事。どれだけ知識があっても、人に説明できないなら、その知識は生かされない。正解だったとしても、答えまでのプロセス(道筋)を説明できなければ、本当に『わかった』とはいえない。これは、どの教科でもいえる。
「記号を選ぶ問題で、たまたま正解したとき、すぐ次の問題にいくやろ」と聞くと、多くの生徒がうなづいていた。それは、勉強ではない。「くじ引き」だ。
 
短い冬休みに入る。しかし、授業のない分、自分の時間は長くなる。その時間で、どのような勉強をするのか。たまたまの正解でいいのか。間違えたら、赤ペンで直すだけでいいのか。勉強はけん玉と比べると、成功が目に見えにくいので、流すこともできてしまう。でも、見えるときが来る。合格発表の日だ。
受験を目前にしたこの時期。成功の秘訣は、「わかる」というラインに自分がこだわれるか。これが勉強の仕方のコツだ。答えにたどりついたとき、それまでの道筋(理由、解き方)を確認してみよう。説明できないとき、自信のないときには、まわりの人に訊く。わかるまで訊く。GLTの鉄則は、冬休みも同じだ。年明けはあなたからの「質問攻め」を覚悟しておく。よいお年を。
 
3学期の成績も内申点に 
 内申点は1、2学期の成績がベースになりますが、2学期末はもちろん、3学期の成績も入ります。ばん回のチャンスがあるということです。最後まで、あきらめずに。
 

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