人生の坂を乗り越えるために(進路通信image第32号)

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西村先生の問いかけ

「人生には3つの坂があります。1つ目は登り坂、2つ目は下り坂、3つ目はなんでしょうか」
 この前の日曜日。神戸市のホテルであった「いのちの教育実践交流会」で、教員や大学生ら150人を前に、西村純一先生が問いかけた。
「それは『まさかです。人生には山だけではなく、谷もあるかもしれないという『まさか』への警戒心を持たせることが大切」と語りかけると、参加者はメモしながら熱心に聞き入っていた。
 
琴奨菊と五郎丸
その帰り道、寒い神戸の坂を下りながら、どうすれば、受験生であるあなたたちが「まさか」に備えられるか、考えていた。帰宅してテレビをつけると、相撲をやっていた。なにやらいつもと雰囲気がちがう。立ち合いの前、ある力士がぐぐっと胸をはってのけぞると、会場から割れんばかりの拍手がわき起こった。
その力士の名は琴奨菊。5年前に大関をかけた勝負にやぶれてから、精神面の弱さを克服するために、そのしぐさを取り入れたという。この取り組みに勝てば、日本出身力士として10年ぶりの優勝。そんな注目が集まる中、琴奨菊は、いつもどおりの力を発揮し、初優勝を果たした。立ち合い前に同じしぐさをすることで、平常心を保つことができたのだ。このように、同じ動作をくりかえすことを「ルーティン」といい、昨年はラグビーワールドカップで、五郎丸選手のポーズが話題となった。
 
自分なりのルーティンで「まさか」に備えよう

受験を控えたあなたへ。「下り坂」「まさか」を乗り越えるために、自分なりのルーティンを決めてみてはどうか。例えば、家に帰ったら、まず英単語を3つ覚える。お風呂に入る前に、数学の問題を必ず1問解く、など。「おはよう」を先に言う、といった生活習慣でもいい。受験当日に平常心を保つきっかけになるかもしれない。「受験勉強」「ルーティン」でネット検索をすると、いくらでも事例が出てくる。もうすでに何かやっている人、いますか?

最後に、西村先生の言葉をもう1つ、紹介する。
「クライシス(crisis)」という英単語があります。『危機』という意味ですが、もともとギリシャ語では『分かれ目』という意味。ですから、『危機』はいい方に変わることもある」
危機に直面していると思っているあなたへ、この言葉を贈ります。

 

公立3月受検 願書配布
 1月29日(金)(変更しました)
 先週、ほとんどの人が私立高校への出願をすませました。しかし、願書にミスがあり、高校から連絡がありました。もう1度、ミスがないよう、細心の注意を払って願書を書きましょう。
 

 

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